第4章 困難な状況への「対処法」と「予防法」
1.兆候を見取る力を身につける

学級の不安定さはどのクラスでも起こり得ること、そして困難は突然ではなく「前兆」から始まることを扱いました。大事なのは、「自分のクラスだけがおかしい」と抱え込まず、落ち着いて観察することでした。
ここで押さえておきたいのは次の3点です。
・前兆は、小さな変化として出てくる
子どもの表情や挙手、移動、話し合いの出方など、ひとつひとつは小さくても、重なっていくと学級の動きが弱まり始めます。
・前兆は、子どもだけでなく担任にも出る
「なんとなく気になる」「指示が入りにくい」などの違和感は、否定せずに大切にしてよいサインでした。
・チェックリストは悪いところ探しではなく、点検の道具
注意サイン10項目は、状況を客観的に見て、早めに手を打つためのもの。3つ以上当てはまるときは、いったん立ち止まって見直す段階、と考えてよいという整理でした。
そして、前兆が見えたときの「最初の一手」は、いきなり強い指導にしないこと。焦らず、小さな調整から入ることでした。まず「いま、どこがうまくいっているか」を押さえたうえで、学級全体に負担の少ない調整を入れていく。席替えは影響が大きいので、最初の段階では避けた方が安全、という話もありました。
次の4-2では、問題行動への個別対応に入ります。学級全体を見る視点に加えて、「目の前の子にどう関わるか」の基本を整理していきます。