高学年の子どもたちの本音を知るということは、教師にとって大きな課題です。
信頼関係を築き、心の壁を取り払うにはどうすればよいのでしょうか?
今回は、高学年の子どもたちの心に寄り添い、本音を引き出すための具体的な方法や、日頃のコミュニケーションの大切さについて考えてみましょう。
はじめに:高学年の子どもの心の変化
高学年になると、子どもたちは思春期を迎え、心身ともに大きな変化を遂げます。
大人の目にはまだ子どもに見えても、心の中では大人への階段を登り始めています。
そのため、低学年の頃のように何でも素直に話してくれるとは限りません。
プライドが高くなり、自分の気持ちを隠そうとしたり、大人に対して反抗的な態度をとったりすることもあります。
高学年の本音を引き出すための3つのステップ
1. 信頼関係を築く
高学年の子どもたちの本音を聞き出すためには、まず教師と子どもたちの間に信頼関係を築くことが不可欠です。
信頼関係が築ければ、子どもたちは安心して自分の気持ちを打ち明けられるようになります。
日々のコミュニケーションを大切にする
挨拶を交わしたり、ちょっとした世間話をしたりするなど、日頃から子どもたちと関わる時間を大切にすることが重要です。可能なら休み時間に一緒に遊ぶということもよいですね!
共感する
子どもたちの話を遮らず、最後まで聞く姿勢を見せることが大切です。実はこれができない先生が、結構多い!途中まで聞いて、その先を予想して切り替えしてしまうのです。気をつけたいですね!
また、相手の気持ちを理解しようと努め、「そうだったんだ」「それはつらかったね」など、共感の言葉を伝えることも効果的です。
一対一の時間を設ける
個別面談など、一対一の時間を設けることで、子どもたちはより安心して自分の気持ちを話すことができることがあります。教育相談など、学校で決められた時間があると思いますが、そういう時間を大切にしていきましょう。
公平な態度で接する
すべての生徒に対して平等に接し、信頼関係を築くことが大切です。
子どもたちが「公平でない」と感じると、心を開くどころか、逆に反発したり離れていったりしてしまいます。
先生自身がそんなこと全く考えていなくても、知らず知らずのうちに、そう受け取られている場合があるので、注意が必要です!
2. 「問い」を工夫してみる
信頼関係が築けたところで、子どもたちの本音を聞き出すために、問いを工夫してみるのもよいですね。
オープンな質問をする
「どう思った?」「どんな気持ちだった?」など、答えが一つに定まらないオープンな質問をすることで、自由に自分の考えを話すことができます。
思っていることを言葉にして話すことは「技能」が必要なので、その訓練にもなりますよ!
具体的な質問をする
「今日の授業でどこが難しかった?」「あの問題を解くときにどんなことを考えた?」など、具体的な質問をしてみるのもよいです。
「なぜ?」と問いかける
子どもたちの答えに対して「なぜそう思ったの?」と問いかけることで、より深い思考を促すことができます。子どもが、自分の気持ちや思いを整理したり、気づいたりすることにもなります。
自分の意見を押し付けない
教師の意見を押し付けるのではなく、子どもたちの考えを尊重し、共感する姿勢を見せることが大切です。先生はついついやってしまいがちです。
子どものため、と思いながら、実は自分の思いや希望を押し付けてしまっている場合があるので、時々振り返ってみるとよいですね。
3. 安心できる雰囲気作り
子どもたちが安心して本音を話せるような雰囲気作りも重要です。
先生自身が醸し出す雰囲気もそうですし、何を話しても「うんうん」と聞いてくれる安心感って大きいですよね!
秘密を守る
子どもたちが打ち明けてくれたことは、秘密を守ることが大切です。信頼関係を裏切ることのないように注意しましょう。
ただ、たまに支援員さんに、「子どもと約束したので話せません!」という方がいます。これはちがいますよね!
子どものためを思えばこそ、担任や管理職には話を伝えておくべきです。その後、支援員さんから伝わったことが分からないように別の聞き方などを工夫すればよいのです。
否定的な言葉を使わない
子どもたちの意見を否定したり、馬鹿にしたりするような言動は厳禁です。関係ができあがった状態で、互いに「会話を楽しむ」という意味合いで突っ込んだり少しからかったり、ということはあり得ると思います。
褒めることを忘れない
子どもたちのよいところを見つけ、具体的に褒めることで、自己肯定感を高めることができます。当たり前ということこそ、認めていきましょう!
教室を居心地のよい空間にする
教室の掲示物やレイアウトなど、子どもたちが心地よく過ごせるような工夫をしましょう。
レイアウトだけでなく、教室の整理整頓も重要です。子どもたちのロッカー周りや、教師用デスクの周り、片付いていますか??
高学年の子どもの本音を聞き出す上での注意点
焦らない
子どもたちの本音を聞き出すには、時間がかかることがあります。焦らず、根気強く接することが大切です。人間関係は一朝一夕ではできあがりません。
完璧を求めない
子どもたちは完璧な答えを期待しているわけではありません。正直な気持ちを話せるように、温かい雰囲気作りを心がけましょう。完璧主義だと、子どもも自分もくるしくなってしまいますよ😉
教師自身も成長する
教師自身も、子どもたちとの関わりの中で学び、成長していくことが大切です。非を認めたり、知らないことは「知らない」と言えること、「調べてみるね」と人間らしさを出していくことも大切です!
保護者との連携
保護者と連携し、家庭での子どもの様子を共有することで、より深く子どもを理解することができます。
保護者にもいろんな方がいるので、難しい家庭もあるでしょうが、本来、家庭、学校、地域が協力して子どもを育てていくものですよね。
まとめ
いかがでしたか?
高学年の子どもたちの本音を聞き出すことは、容易なことではありません。
しかし、信頼関係を築き、適切な質問をし、安心できる雰囲気作りをすることで、子どもたちは少しずつ心を開いてくれるはずです。
子どもたちの心の声に耳を傾け、一人ひとりの個性を尊重することで、よりよい関係を築くことができるでしょう。
人間対人間として。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
トーイ
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